【BL感想】『松前先生と美貌の作家』を読んで
遠野春日先生の松前先生と美貌の作家 (SHY NOVELS)を読みました。
読みやすい上に、ストーリーの面白さもさることながら、古風な文体にめずらしさを感じて引き込まれました。
アメとムチが絶妙
読み進めてみると、アメとムチのさじ加減が絶妙。
相手の男の言動に「どうして」「なんで」とページを追いかけて、気づいたころには、まんまとアメで心を掴まれていました。
物語に入り込みすぎて、誰もが唸るほどの美形かつ、お坊ちゃん育ちという、一見すると感情移入できそうもない主人公と、最後まで喜怒哀楽を共にし、あっという間に読んでしまいました。笑
(※主人公が我が道を行く変わり者タイプであるというのは本の中でも描かれております)
最初はちょっと距離を置いて、この風変わりな問題児の行動を観察しようかと思っていたら、共通の敵が現れて、行動を共にしちゃったパターンです。
これが筆力というものでしょうか。凄い。。
オレ様系だ
最後まで読んでから、「ああそうか、これは『オレ様系』なんだ」と気付きました。
それで思い出したのですが、もうずっとオレ様系BL読んでないなあと思ったのです。
自分があまり手を出さないからか、世間の流行がそちらに向いていないからか。
ここ最近の有名な作品でオレ様ものって何かあっただろうか。
あくまで私の主観ですが、昔はオレ様系が多く、最近は少ない気が……。
ーーとかなんとか考えていたら、最近、ツンデレのメインヒロインも少なくなってないか?ということを言っている人がちらほらいて。
最近、深夜アニメはまったく観てないのでわかりませんが、たしかに昔はメインヒロインといえばツンデレだった気がしますね。ルイズとかハルヒとか戦場ヶ原とか、牧瀬紅莉栖とか……。気のせい?
今はオレ様やツンデレって人気ないのかしら。
振り回される系がお好きな方へ