【BL感想】『ひつじの鍵』を読んで
一穂ミチ先生の『ひつじの鍵 (ディアプラス文庫)』を読みました。
基本、ネタバレなしで感想を書きますが、うっすら匂わせる部分もあります。
まだ未読の方は、本を先に読むことを推奨します。
テンポは『イエスかノーか半分か』寄り
一穂ミチ先生の作品の中ではテンションが高く、さらっと読めるカワイイお話です。
コメディ度が高いので、テンションは『イエスかノーか半分か(ディアプラス文庫)』に近いと思います。
『イエスかノーか半分か』も面白くて好きですが、個人的にはこちらのほうがより好みかもしれません。
3時のおやつを食べているような感覚で、メイン2人の関係性や会話を読んでいるだけで癒されます。
王道だけど、意表を突いてくる
ストーリーは、(表紙でなんとなくイメージできるかと思うのですが)かなり王道です。
でも、王道だからといって物足りなくはない。
それどころか、『王道』という先入観があったがゆえに、一癖二癖あるキャラクターやセリフ?にどんどん引き込まれました。
何より、キャラクターがほぼ全員『良い人』で、まったく殺伐としていません。良い意味で。
もちろん物語なので、窮地に陥る場面もダークな部分も少しはあります。
ただ全体を通して、ひたすらやさしい世界を垣間見てるよう。
読後も「幸せそうでよかったね」という感じで、あたたかい気持ちになりました。
メイン2人にしても、周りのキャラクターにしても、ずっと幸せにいてくれって思いますね。これを言ったらおしまいか。
お金持ち&少し複雑な設定があるため、最初のほうは??となりましたが、読んでいくにつれてだんだんと見えてくるのも面白いです。
他にもいろいろ書きたいですが、とにかく癒やされ度1000%。
可愛くてアップテンポなので、落ち込んでいるときにおすすめです。
未読の方はぜひ。